20代中ごろ、建築業界で仕事していた時の事ですが、とっても慕っていた先輩がいました。
小松さんと仰って、15歳年上の先輩でした。
当時の私は、業界初めてですので、右も左も分からず、何もかもが新鮮な時でした。
毎日が新しい学びの繰り返しでしたが、営業はとってもハードで、飛び込み営業毎日頑張っておりました。
ある日のお昼頃、先輩が様子を見に来てくれて、昼飯を一緒に食べることになったのですが、
その日の私の手持ちが数百円しかなく、スーパーで菓子パンを一つ買って、食べていた時のことです。
小松先輩が、食べれるかと思って買ったんだけど、やっぱり腹いっぱいだからお前食わないか?と、
たしか、サンドイッチと、おにぎりだったと思いますが、そっと差し出してくださったんです。
もちろん、小松先輩はお弁当も持ってこられてましたし、サンドイッチとおにぎり買う必要なかったと思うのですが、私が菓子パン1つで昼済ませようとしているところ見てか、買ってきてくれたんだと思います。
一緒に昼飯食べながら、当時本当に苦しい生活していた自分に、そんな気づかいしてくれた小松先輩に、
心から感謝したし、涙が出る思いでした。午後からの仕事もおかげでしっかり頑張れたことをおぼえています。
いろいろ大変な仕事でしたが、この会社で出会った小松先輩のことは、いまでもずっと忘れないでいます。