清酒となる原料の米は「山田錦」や「五百万石」などの大粒の「酒造好適米」が有名ですが、多くの清酒は主食用のうるち米も原料にしています。京都には酒造好適米として独自品種「祝」がありますが、一般の原料米(うるち米)については他県で育成された品種も使用しています。こうした原料米にも府の独自の品種を使い「京都オリジナル品種100%の京都ならではの酒を消費者にお届けしたい」という京都の伏見酒造組合の思いに応え、(独)農研機構中央農業総合研究センターと京都府農林水産技術センターが共同で新品種の育成に取り組みました。何種類もの候補がある中、研究機関での栽培実験や、伏見酒造組合での醸造試験の結果、最も評価が高いものを選定し、さらに府内の農家での試験栽培を経て、平成二十四年に待望の新品種「京の輝き」が誕生しました。
【京の輝きの由来】
京の輝きは従来の原料米品種より大粒で収量が多く、仕上がったお酒は香りが高く、まろやかな味わいが特徴です。 醸造の工程で蒸しあがったときに白く「輝く」こと、京の名水と組み合わされることにより、澄み切って「輝く」京都オリジナルの清酒が醸造されることをイメージして命名されました。